陥りがちなマーケティングの8つの誤解 第3回差別化のために競合分析をするという誤解
競合を知れば知るほど、商品は同質化していく。
この記事の要点
競合に追いつこうと機能やサービスを足し合うほど、商品は似通い、価格競争に陥ります。真の差別化は、競合ではなく、お客様が何に価値を感じているかを深く理解することから始まります。
多くの企業は、競合との差別化を図るために競合分析を行います。
競合はどのような商品を提供しているのか。どのようなサービスがあるのか。自社に足りないものは何か。
こうした分析をすると、必ずと言っていいほど、競合が提供していて自社が提供していないものが見つかります。
すると企業は不安になります。
「競合にはあるのに、うちにはない。これはまずいのではないか」
そして、競合に追いつこうとして同じような機能やサービスを追加していきます。
問題は、競合もまた同じことをしているという点です。
お互いが相手の良いところを取り入れ続けた結果、各社の商品やサービスは次第に似通っていきます。
そして、顧客から見て違いが分からなくなったとき、何が起こるでしょうか。
「同じようなものなら、安い方がいい」
こうして価格競争が始まります。値下げをしなければ売れない。しかし、値下げをすれば利益が減る。企業はこの悪循環から抜け出せなくなってしまいます。
差別化を目指して競合を追いかけた結果、逆に差別化できなくなる。
これが、多くの企業が陥っているパラドックスです。
競合分析は必要ですが、競合に追いつくことを戦略の中心にしてはいけません。
真の差別化は、競合が何をしているかではなく、お客様が何を求め、何に価値を感じているかを深く理解することから始まるのです。
